2016年9月4日日曜日

[6] 祖母を見送る穏やかな時間 ~ 調香ボトル2016.8.31



8月31日、京都へ調香レッスンに行ってきました。

本当は24日に行くはずでしたが、
直前の夜中に末男が発熱し、その日は断念。

31日改めて申し込みしました。

24日に行きたかったのですが
こればかりはどうしようもありません。

悶々としながらカレンダーを見ていてハタと気づきました。

9月1日が新月、ということはその日は旧暦の8月1日。
ということは・・・。

8月31日は?  調べると、 旧暦の7月29日でした。

旧暦では、私の誕生日は飛ばされていましたが
8月31日というのは、ある意味
旧暦の私の誕生日(に近い日)でした。

あぁ、24日じゃなくて、31日なのか。腑に落ちるがありました。

京都で、もう一回生まれなおしをして来ようと
思ったのでした。



台風が過ぎた京都は、なんだか涼しくなっておりました。

日差しにも、秋の色があって
ちょっとものが色あせた感じに見えます。

 
 
 
秋はね、ちょっと苦手です。
翳りゆく世界というのがね、とても寂しく感じてしまうんです。
 
 
 
 
 

 
 
 
 

 
 
 
 
今回の調香レッスンは、3名でした。
辻先生のお話は、「祈り」に関するものでした。
 
エゴ・欲の混じった「思い」(重い)
すこし高い視点に立った「願い」
 
そして、そういった俗世的なものから
解き放たれたところにある「祈り」
 
私の語彙では正確に伝えることができないのですが
 
先生が「祈り」「祈り」と言葉にされるたびに
私の中で
ドクン
と波打つものがありました。
 
先生が私の方へ顔を向けて
「祈り」と発するたびに、ことさらに
そのエネルギーが太い帯状になって
バゥンと入って響いてきました。
 
言霊のエネルギーをまざまざと感じました。
 
「祈り」という言葉の何に反応しているのかわかりませんが
私の中で
「あぁ、そうだった」と感じ入るものがあり
私は先生の話を聞きながら、
わからないように泣いていました。
 
 
これまでは、
心を伴わなくとも
技術というものを発達させ広めることができていたけれど、
これからの時代は
心の清らかさ(相手の真の幸せを祈る力)の伴わない技術は
発展しないどころか存在することも難しくなる
 
という先生の話でした。
 
 
辻先生は常々、
香りという最も脳に深く働きかける分野が
「嗜好品」の域にあることを憂いておられて
 
先生の元に調香を学びにくるからには
クライアントさんの心に寄り添う香りを
産みだせるようになってほしいと、言われます。
 
技術としてすばらしい香りが作れても
そこに心がなければ
「いい香り」で終わってしまう。
 
万人受けするいい香り
たった一人の人の心の奥を震わせる香り
 
この調香でめざすのはあくまで後者。
 
 
そのあたりについて厳しいお話もされました。
 
キーになる香りのノートがあるのですが
勉強を重ねても
そのノートにいつまでも成長が見られない場合は
勉強を降りてもらう、ということでした。
 
・・・。
 
何も考えずに京都に来ましたが
今回はセーフ、だったようで・・・(汗) 
 
私もどうなるかわからない身ですが
来なくていい、と言われるまでは続けようと思っています。 
 
 
さて、今回テーマは「祈り」
 
 
実はこの日、祖母の命日でした。
枯れるようにゆるやかに終末に向かう祖母を
母と私と子ども3人と、おだやかにおだやかに見送りました。
 
朝夕 神棚に手を合わせていた祖母。
 
何も求めず、ただただ感謝の言葉をくり返していた祖母。
 
「祈る」、見えないものに手を合わせる
ということを教えてくれたのは祖母でした。
 
 
病室での緩やかな時間。
みんなで「ゆりかごのうた」をうたって・・・。
 
 


調合した香りを聴いて先生が
「最初はいいけど、後が重くなる」と。

重くなる、というのは
やはり「思い」が入っていたんだろうな、と。
肉親の情、というんでしょうか。

たしかに、祈り、には重すぎるかも。


先生が、「レモンを0.1弱加えて」

そして加えると、
香った後みぞおちを引っ張るような重さがなくなりました。


レシピを覚えてしまうと、応用がきかないから
(クライアントさんによって変えられない)
こうだ、というものは教えられない、ということでした。

先生自身も出来上がるまでわからない部分だそうです。

身近にある香りなのに、奥深い世界です。



※調香師・辻大介先生のサイトはこちら



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澄田順子
 

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